Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
「2階と3階が俺の家。1階は組の関係者のために使ってる」


組の関係者か…。


宮瀬は高校生だけど、そういった人たちが出入りするような立場なんだ。


末端のあたしとは違う。


「…なんであたしを連れてきたわけ」


こんな組関係者が立ち入るような場所に、なぜあたしを。


「腕の良い殺し屋を探せという直人(なおひと)さんの指示があったからだ」


組長の指示…。


「なんであたしなんかを…」


あてしなんて末端中の末端。


目立つような行動は避けてるし、殺ってきたこともバレてないはずなのに。


「お前、この世界じゃそこそこ有名だぜ?」


鋭い眼光であたしの闇色の目を見つめる宮瀬。


「今は誰の下にもつかずに活動してるらしいけど、今日からは琴吹組のために働け」
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