Hate or Love?愛と嘘とにまみれた世界の片隅で
「…なんかあった?」


寂しい。


離れたくない。


あたしはナオがいなきゃ生きていけない…。


「ナオとバイバイしたくない…っ」


ツラいとき支えてくれるのもナオ、あたしを笑顔にしてくれるのもナオ。


家に帰ればナオがいて、いつも帰る場所があった。


それがこの世界で働く人間からしたらどんなに救われることか。


「…どういう意味?玲香」


優しいトーンからワントーン落ちた真剣なこえに変わった。


「あたし、宮瀬聖の家に住むことになった」


突然重くなった空気が部屋を支配する。


呼吸もしづらくなるような重い沈黙。


それを先に破ったのはあたし。


「…いろいろあって、住まざるを得なくなって…」
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