羽のように舞い上がって
そこから何があったのか、覚えていない。
気がつけば、俺の足は家の方へと向かっていた。
鍵を開けて家に入り、自分の部屋のベッドで俺は大の字になった。
なんでわたしは、そうやって楽しい高校生活をあんたに邪魔されないといけない訳、か。
家の中で、彼女の言葉が俺の頭の中でリフレインする。
頭に浮かぶのは、本気で怒った彼女の顔。
こうなるんだったら、他の高校を受験すれば良かった。
俺さえいなければ、彼女は楽しい高校生活を送れていたという訳だ。
別に、彼女は俺のことなんて好きじゃなかった。
次会ったら、絶対謝ろう。
そうして、彼女を解放してあげよう。
それが、俺に出来ることなんだから。