羽のように舞い上がって
真子side
わたしは家に帰り、自分の部屋のベッドに座ってハート形のクッションを抱きしめた。
なんで、なんで。
なんでこんなに心が苦しいの。
わたしがあんなことを言ったからだ。だから彼もわたしが嫌いになったんだ。
涙は、わたしのハート形のクッションと心に落ち続ける。
あんなに軽かった心が、涙のせいで重くなってきた。
彼にあんなことを言われてから、ずっと心が重い。
だったら、あのままの方が心が軽くてずっと良かった、ということなんだ。
こんな重さ、耐えきれないよ。
わたしは重さに耐えられなくなって、倒れた。
どうして。
あなたの事を考えれば考えるほど、涙が溢れ出て、止まらなくなる。
お願い、待って。消さないで。
わたしの出会った記憶、消さないで。
わたしの声、届くかな。
ううん、届けなくてはならない。
明日、絶対に、あなたに、本心を、伝えるから。
お願い。わたしと出会った記憶を、消さずに待っていて。