彼の愛した女(ひと)は?
1章
 
 ごく普通のどこにでもある街並み。
 
 ちょっと都会のような田舎のような、車も行きかい電車も通っている。

 人の流れは変わらず、急いでいる人もいれば、のんびりしている人もいる。

 笑っている人もいれば泣いている人だっている。

 でも時は変わらず流れてゆく。

 待ってほしくても待ってはくれない。

 戻ってほしくても戻ってはくれない。

 人はどれだけ後悔を繰り返してきているのだろう?

 

 誰もが憧れるルックスを持った一人の青年。

 名前は 九条 静流(くじょう・しずる)。
 
 身長185センチの長身で、スラッとしたスタイル。

 すっと細くて面長の顔に、クールな切れ長の目。

 軽やかな茶系の髪はショートヘヤーで前髪は、少し目にかかるくらい。

 歩いているだけでも誰もが振り向いてしまうくらいのイケメン。

 職業は誰もが憧れる弁護士。

 現在28歳になった静流は、一人前の弁護士として事務所を独立し腕前も良く依頼が殺到している忙し日々を送っている。


 そんな静流に恋の話しも飛び込んできているが、本気になれないと言って、いつも断る静流。

 だが静流にはとても気になっている女性がいた・・・


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