【企】リトルバタフライ
1 あの日のあたし。
「礼菜・・・。送れてごめんな??」
午後4時45分。あたしはいつものように学校の図書室に居た。
「大丈夫だよ!宏輝のほうこそ、大丈夫?」
「ああ、何とかね。」
私たちはその後、1度だけのキスをした。本の古びた、落ち着いた空気。その中に包まれながらの短いキス・・・。
「じゃあ、そろそろ戻るな・・・。ごめん。」
戻らないで・・・離れたくない。でも、それを言ってしまったら、宏輝を困らせてしまうことになる。
「うん。頑張ってね!」
走り去りながら宏輝は軽く手を上げた。見慣れてしまった彼の背中。少しずつ遠くなるそれは、あたしの心をキュウっと締め付けた。
午後4時45分。あたしはいつものように学校の図書室に居た。
「大丈夫だよ!宏輝のほうこそ、大丈夫?」
「ああ、何とかね。」
私たちはその後、1度だけのキスをした。本の古びた、落ち着いた空気。その中に包まれながらの短いキス・・・。
「じゃあ、そろそろ戻るな・・・。ごめん。」
戻らないで・・・離れたくない。でも、それを言ってしまったら、宏輝を困らせてしまうことになる。
「うん。頑張ってね!」
走り去りながら宏輝は軽く手を上げた。見慣れてしまった彼の背中。少しずつ遠くなるそれは、あたしの心をキュウっと締め付けた。