白と黒ゲーム
君と杏は隠れてて、誰も声をあげない所、その現場を見た人はいない。つまり、誰もいなかったんだ。
何でだろうね〜。目的地に折角着いたのに〜。」


玲美はその質問にピクっと眉を動かす。それは私達にとってもまるで謎だった。何故、黒は武器庫へ入らなかったのか、見当すら出来なかった。



「....それは...私達が居たのがバレたか....嫌な予感がしたんじゃない?私達に見当つくはずないじゃない....」


「じゃあ何でそれを委員長に言わなかった?委員長は白で先導者だよ?一番信用出来る人物なのになんでかな〜。」



「あっ...」


玲美はポロッと言葉を漏らした。私は目を見開き、歯を食いしばった。握り拳を強く作り、机に叩きつけたい気持ちでいっぱいだった。


そうだった!完全に忘れてた!そっちの方が信憑性が高くなるのに....何で気が付かなかったの...何で!


「....そこまで考えが...」


「まぁそうだよね。作り話に委員長を巻き込んだら全てご破算だもんね。しょうがない、しょうがない。お疲れ様〜。」



「ま、待ってよ!本当にそんなんじゃない!そこまで頭が回らなかったの!お願い信じて!」
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