白と黒ゲーム
それは元道だった。男っぽい表情で睨みつけながら真に問いかけていた。
「なんだい元道君。君はこんな架空の話を信じるのかい?正気に思えないな〜。」
「俺は信じたい。確かに央土を殺せる時間を一番持ってたのは純と杏さんだ。だからといって二人が協力して央土を殺したとは限らん。そしてお前の説は理にはかなってはいるが、その半分は印象操作も入っている。俺はそこが気に入らん。
それに...お前言ったよな?"責任とれるのか"と。お前の説間違ってた時は、自分も責任とれるってことだよなぁ!!?」
元道は大きな腕を大きく振り上げ、机に叩きつけながら怒鳴った。大部屋がビリビリと音で震え、全員が緊張感ある顔に変わった。
元道は普段優しいという印象だった。柔道の有段者故の余裕があり、感情的になったのを見たことがない私にとっては驚愕そのものだった。
流石の真も元道の威圧に押されたのか、若干引き顔になっていた。
「な、何を怒ってるだい?らしくないね....」
「だから言ってるだろ。俺はお前のやり方が気に食わないと。人が傷つくような発言をベラベラと...
すまんな皆、騒がしくしちまって...こんなこと言ってるけど、俺が純の無実を証明出来る訳じゃない。だけど、俺は杏さん達の意見を信じたいそれだけだ....」