白と黒ゲーム
「そうだよ、他に誰がいんのさ〜。」
「で、でも.....小木君のこと...」
美智も心を揺るがされているのか、どうにも切り離せないような表情を浮かべていた。
そんな美智を見て、真は大きく溜め息を吐く。
「委員長....死ぬよ?」
「へ?な、何で私が!」
「先導者の能力、すっかり忘れてない?黒が勝利した場合、委員長死ぬんだよ?」
「で、でも白が圧倒的に有利だって」
「それはちゃんと理を踏んだ上でだよ。そんな感情に流されてゲーム進めてりゃ、黒を指定させんのなんて無理。どうせ、僕が何かしら的確な事言っても、そいつが涙うかべて助けを求められたら助けんだろ?
そうなれば自ずと黒の勝ち。白は負けて委員長は死ぬ。」
美智はアタフタしていた表情がピタリと止まった。真の言葉が美智の心に深く突き刺さっていくのが目に見える。
「死にたくなかったら、情を切り捨てないと。黒の為に死にたいの?まぁ僕はそれでもいいけどね。だって、白敗北で困るの委員長だけだし。
分かったら、皆に命令して。もし、皆従わなかったら、委員長は黒の手助けすれば?先導者に従わなかったらどの道白は終わり。なら、従わなかった馬鹿どもを殺すのもありだね。」
美智は真からボタンへと目線を移した。ジッ赤く光るボタンを見つめ、右手がゆっくりと上がる。