白と黒ゲーム
.......二十二票
小木 純の処刑が決定しました。「処刑」へ移ります。小木 純、処刑場へ登壇して下さい。"
「はっ....はっ...いや....嘘....嘘嘘嘘嘘!!純!」
私は最悪のアナウンスを耳にし、息が切れそうになりながら純に呼びかけた。純は緊張気味な顔をしながら私の方をゆっくり見た。
「駄目だから!絶対に処刑場になんかいかないで!!」
「杏....」
次の瞬間、大きな金属音が聞こえた。すると、純は立ち上がることが出来た。純の拘束具が解けたのだ。当然ながら、純のみだった。
"小木 純、処刑場へ登壇して下さい"
アナウンスが冷徹に催促する。
純はそのアナウンスに導かれるように、部屋端にある処刑場を見る。
「駄目ッ!行かないで!行っちゃダメだから!純ッ!」
「そうだ純!絶対行くなよてめぇ!!行ったらぶっ殺すぞ!!」
「純...行かないで....こんなことって....」
私と勝治は純に必死に呼び掛けた。玲美は両手を隠してうずくまってしまう。
そんな私達を見て、純は泣きそうな顔になっていた。普段死んでもしたがらない弱々しい顔に。
「...皆....痛っ!!」