白と黒ゲーム
鎌、ノコギリ、牛刀、鉈、ハンマー、釘バット、などなど数多く武器があるがどれも近接武器。ホラーやアクションでしか見かけない武器や、見たことも無い形状の武器もあった。
美智はその凶器に目を奪われながら鉈を手に取ってみる。思っていたよりもズシッとくる重量感、何かを切りたがって堪らなそうに綺麗な光沢を見せていた。
「何か面白い武器でもあった?委員長。」
完全プライベートの部屋で聞こえた声、美智はビクッと身体を跳ねさせ、鉈を持ったまま振り向いた。
部屋のドア前に真が立っていた。両ポケットに手を突っ込み、肩を壁に預けてニヤニヤしながら美智を見ていた。
「「黒襲撃に備えて時間までドアを固定。」そう言ったのは委員長自身なのにいけないよ。」
「わ、私は先導者ですよ?黒の襲撃なんてそもそも有り得ません....そ、それより何ですか!私は部屋の中に居てって!...まさか....」
「変な誤解はして欲しくないけど、仕方がないか。現に君の指示を無視しているんだから。だけど委員長....言いたいことがって...」
真は段々声を小さくしながらそんなことを言う。美智は完全安全という状況だが、未だに鉈を大事そうに握りこんでいた。
「な、何なんですか....!そ、そうです!私も言いたいことがあります!」
「...何?」