白と黒ゲーム
「小木君を処刑したのは私のせいじゃないです!貴方のせいです!私は処刑させる気はありませんでした!なのに貴方があんな事を言うからそうするしか無かった....私は悪くない!貴方が全部悪いんですからね!」
美智は声を荒らげながら力強く指さす。自分の中に溜まっていた鬱憤を全て真にぶつけるように言い放つ。
だが、真はあくまで冷静だった。美智の発言に怒るでも反論するでもなく、真顔で美智を見る。
「...そうだ。僕のせいだ。」
「....え?」
「あの時僕は純が黒だと確信していた。もし違っていたとしても黒陣営、その時は杏が黒と思っていた。それ以外有り得ないと信じていた。
....だから、あの時純から他の人に指定が行くのは避けたかった。ただの言い訳だけど....その事で謝りたくて来たんだ。本当にごめん。」
真はポケットから手を出すと、すんなりと謝った。あまりの正直すぎる対応に、美智はポカーンと口を開けていた。
「だけど、実はそれだけじゃないんだ。あんな強硬手段をとった理由は....」
「....え?....一体....なんですか?」
「委員長....いや、美智さん。僕は....僕は君に死なれて欲しくなかったんだ。黒は必ず君の良心に漬け込んでくると思ったんだ。その時、君は高確率で負けてしまうと思った。
君は優しい人だからね。その....いつも見てたし....」