白と黒ゲーム
「僕もずっと美智さんと一緒に居たいけど、まだグレーゾーンの部分があるし、美智さんと生き残るんだ。二人一緒になれるのはここを出てからでも...まぁ美智さんの返答次第だけどね、ハハッ。」
真は部屋の外へ出ると、廊下から微笑みながら手を振った。美智も胸に手を当てながら手を振り返し、その姿を見ながら真はもう片方の手でドアを閉める。
閉めると、真は廊下を確認した。全員が美智の指示通りに部屋にいるのか廊下には誰もいなかった。
真は自分の部屋に向かって歩きながらニヤッと笑った。それは美智に向けていた爽やかな微笑みではなく、人を騙す詐欺師の笑みだった。
「ククク.....これで僕は処刑されない...」
真はスキップしたい気持ちを抑えつつ、自分の個別部屋へと入り、そっとドアを閉めた。