白と黒ゲーム
「昨日の件はすみませんでした。私自身、小木君が黒だと思っていたので強引に行動してしまいました。あの方法は余程確定的な証言があり、誰か味方につこうとしている時以外はしません。反省してます。」
私は美智の態度に腸が煮え返っていた。あまりの強烈な怒りに、身体が自然とプルプル震える。美智の態度はどこを見ても反省の色が見えない。
まるで反省文を嫌々と音読するように心からの謝罪は全く感じられなかった。
今すぐにでも飛びかかり、その顔を叩きながら暴言を吐き、処刑台へ登らせたかった。だが相手は先導者、完全な白。それが無理なのは頭の中で理解しているが故、何とかその怒りを抑えた。
駄目...駄目だって私....私にはやらなきゃいけない事がある....その前に自ら死にに行くようなことはしちゃいけない....寧ろこの状況を利用しなくちゃ....
私は大きく深呼吸して立ち上がる。流石に私が動くとなると、美智の冷静な表情が崩れかかりそうになっていた。
「反省してるんなら行動で示してくれるよね?具体的にどんなことするの?」
「...今日でゲームを終わらせてみせます。今日はしっかり指揮をして、黒のノルマ未達を....」
「そっか...じゃあさ、真。あんたは?」
私は憎しみを込めながら真の名前を呼んだ。真は美智同様冷静で、目線だけをこちらに合してきた。