白と黒ゲーム
私は玲美と一緒にいたが、あまり話すことはなく沈黙が多かった。その原因は私にあった。私はずっと真の動向を伺っていた。まるでサバンナで獲物の隙を伺うライオンのような感じだった。
私の目線に気が付いているのか、真は目線を合わせようとせず、一人で天井を見つめていた。
私にしかメリットがないのは分かっているが、それでも真を許すことは出来ない。私はありとあらゆる方法やでっち上げで真を処刑させようとしている。
「ねぇ....ちょっといいかな?」
そう優しく声をかけられ、私は目線を移すと、そこには凛がいた。
先程の凛の発言は分かる部分があるが、悪くいえば真の肩を持った人物。今の私にとってはあまり嬉しくない人物だった。
「...なに?」
「いや....ちょっとさ....あ、玲美。悪いんだけど少し席を外してくれる?すぐ済むと思うから。」
「....いやだよ、杏を一人にさせられない。今はセーフティータイムじゃない。そんな状況て私が離れるなんてそんなことしないよ。それは今済まさなきゃいけないこと?」
「...杏は真の監視でしょ?真は何だかんだ敵は作ってるし、巻き添えを喰らいたくないのか誰も近寄ってないから、セーフティータイムじゃない今だからこそ何も無いと思うよ。」