白と黒ゲーム
玲美は凛と私の間に身体を入れて私を守ろうとしてくれていた。ギロっと睨みつけ、凛は少し困った顔をした。
「だから何なの?私の質問に答えてる部分がひとつも無いんだけど....」
「いや...私が言いたいのは、真が何かしら行動するのはセーフティータイムかその後ってこと。ってなると、杏と話せなくなるからさ....杏に何かあったら私を会談で指定すればいいから。ね?お願いだって。」
「そんな事言って...杏に何かあったらじゃ遅いの分からないの?絶対に譲れないよ。」
玲美の覚悟は揺るぐことを知らず、完全な防壁と化していた。凛は頬をポリポリ掻きながら、仕方がなく元いた場所へ引き返そうとした。
「....待って凛さん。」
「ちょ、杏?何でよ。絶対危ないって。」
「大丈夫だって。この状況で手を上げてくるのは精々、最終日で処刑会談が終わった後くらいだから....それに、セーフティータイムで真を追いかけてる時に喋りかけられても困るし。」
「だ、だからって....」
「玲美、お願い。」
玲美は私のお願いに渋々答え、その場から離れた。だが、すぐにでも行動に移せるように凄い目線を感じた。
凛は私の隣に座り、一息ついた。
「ありがと。どうしても言いたいことがあってさ、私自身モヤモヤしてて....なるべく早く吐きたかったんだ。」