白と黒ゲーム
「えっと、私が言いたいことはね?状況に応じて杏と敵対の位置に着くかもしれないけど、杏の気持ちは分かってるってことを...あ、敵対って口論だからね?私が黒側とかじゃないから!」
「.....うん、それは分かってるけど。」
「あ、良かった〜。...だからね、私は杏に心から敵意を持ってないってことを覚えて置いて。私はさ....死ぬわけにはいかないんだ。絶対に...こんな施設で死ぬわけにはいかないんだ。
だからさ、私は情より理を選ぶ。例えどんなに涙ながら訴えかけられても、その人が分が悪いなら切る。友達だろうと好きな人だろうが関係なしに切り抜く。言い方キツイけど杏にとって大切な人、杏自身にも分が悪いなら私は切るから。謝罪もしない。」
凛は先程の困った表情を消し去り、ジッと真剣に私を見つめた。その表情、言葉に凄まじい覚悟を私は感じた。
「それだけを杏に伝えたかった。ごめんね、なんかこれじゃあ真と変わらないな....こんな話、しない方がいいかもしれなかったかも...」
「ううん...真とは違うよ。凛さんはあんな卑怯な手を使わないと思うから。とにかく話してくれてありがとう。」
「そんな...こっちもありがとね。このゲームが終わる時、杏が生き残ってることを心から願うよ。」