白と黒ゲーム

結局、セーフティータイムまでの間は他の人に怪しい所もなく、時間だけがイタズラに過ぎていく。


"キーンコーンカーンコーン!!
セーフティータイムになりました。これから三時間、殺害行動は禁止となります。"



その放送が聞こえた瞬間、部屋全体に満たされていた緊張感がすっと取り除かれ、気のせいか肩の荷も降りた気がする。


「じゃあ皆さん、昨日と同じく十分前にはこの部屋に集合お願いします。絶対に守って下さい。」


美智がそう言うと、昨日と同じくゾロゾロと大部屋を出ていく。私は真が部屋を美智と一緒に部屋を出るのを確認してから、腰を上げた。

私にとってこのセーフティータイムは真を監視する時間、処刑会談で真を指定させる材料集めの時間だ。だが、私は半場諦めていた。


セーフティータイムは黒が好き勝手行動できる時間。だが、その時間がセーフティータイムだけではないのは私は理解している。
それは夜中、黒だけが行動を許されている時間帯。
やりたいこともその夜中のうちに済ませることもできるし、黒は黒陣営の部屋に入れ、そこで作戦を伝えることも出来る。


黒の動きは準備は黒活動時間、本番は私達白活動時間。だがら、この時間帯は黒は殺しを実行し、投票を避ければいい。
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