白と黒ゲーム
「二人とも取り敢えず落ち着こう。飛立、蓮の言っていることは俺にも分かる。取り敢えず、栄一のことは俺に任せてもらえるか?」
「....どうするってんだよ...」
「栄一は今から拘束、美智の部屋に今夜は泊めるってことでいいだろ。」
その提案に美智はすぐさま走りよった。
「な、何言ってるんですか!!嫌ですよ!!!」
「他の部屋に縛り付けたら黒が解放するかもしれないだろ?それに、自分の個別部屋じゃなくてもいいのかっていう検証もできる。栄一自身が拘束を万が一解いたとしても、先導者である美智は襲えない。部屋から出ようものなら、明日処刑する。」
菅の発言に美智はグゥの音も出ずに、不満そうに項垂れていた。
菅はため息を吐くと、栄一に冷たい目線をあびせた。
「これくらいの条件は呑むよな?呑まないんだったら、このまま立飛に任せる。」
まだ痛みが引かないのか、ブルブルと涙を流している栄一に吐き捨てるように菅は言うと、美智に拘束になるような物を探すよう指示され、その場を離れていった。
私達は朝と同様の体制に誰が言うでもなくなった。ただ違うのは栄一からは出来るだけ遠くに居ようとして、栄一の両隣だけ余計な空間が作られていた。