白と黒ゲーム

昨日は気絶してしまったし、今さっき言われたので何の対策もしていなかった。ドアは部屋から見て珍しく引き戸の構成になっており、ドアの前に物を置けるようになっていた。私は何を置いていいのか分からず、近くにあるテレビ台を横へスライドする。

重くて少し時間がかかり、焦ったがなんともなくドアの前にテレビ台を置くことが出来た。



「はぁはぁ....こんなの毎晩やんなきゃいけないのか...しんどい....」


後はテレビ台を念の為に自分で押さえつけた。万が一がある為、一瞬の気も許さないように心掛けていた。

長く感じる時間だが、救いのアナウンスが聞こえる。


"キーンコーンカーンコーン!

二十二時となりました。白陣営の皆様、今日はお疲れ様でした。三日目も引き続き頑張って下さい。"


そのアナウンスとドアの自動ロックがかかる音を聞いた時、私はドッと疲れ、その場に座り込んだ。今日も生き残ることが出来た。


ふぅ....いつも憎たらしいアナウンスだけど、感謝したくなっちゃう。
疲れたなぁ...本当に今日は疲れた....


私は自然と目を瞑り、意識が遠のくのを楽しみながら、テレビ台を背に眠りについた。
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