白と黒ゲーム

「こんなの....言われなくてもすぐ捨てるっての!」


私はカードを乱雑にちぎるとゴミ箱に投げ入れた。一息つけると私はDVDに手を出した。さっきのが凄すぎたせいなのか、DVDは軽い気持ちで手にした。
表に何も書かれていないDVD。私はベットの目の前にある大型テレビを乗せるテレビ台の中のDVDレコードにDVDを入れる。


読み込みが始まり、テレビ画面がパット切り替わった。
画面には上に太いホースで繋がれているガラス張りの縦長のボックスに一人の女性ガラスを叩いている姿が映されていた。


『お願い!お願いしますから!助けてください!すいませんでした!すいませんでしたぁ!!』


「なに....これ...」


何の説明もなく映し出された画面に私は動揺を隠せずにいた。なんの為にこんなものが用意されているのか分からなかったが、その答えはすぐに分かった。

ガラスボックスの前に一人の男性が現れた。それは忘れるはずのない顔、さっきまで私達を恐怖のどん底まで導いた者。


「....山田...」


画面越しでも身体が硬直してしまう程、恐怖を植え付けられ、ゴクリと唾を飲むのも一苦労だった。
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