白と黒ゲーム
悲鳴がまるで鋭い刃物のように私の耳に入ってくる。テレビをすぐに消して耳を抑えながら、暗くなったテレビをガタガタ震えながら見つめた。
「こんなの...こんなの見せられたら誰だって出来るわけないじゃん!
...このゲームは本物なんだ...私達はゲームを通して殺し合いが...」
想像するだけで震えが止まらなかった。特別仲がよかったクラスが音を立てて壊れる様が容易に見えた。
「嫌だ....嫌だよ絶対に....」
私は布団に潜り込み、震えながら寝ようとした。起きた時、それはいつものようなベットの上、あるいは空港についたバスの中だと願いながら目を瞑った。
だが、目を瞑れば先程の映像が浮かび上がり頭から離れなかった。
結局私はこの日寝ることは出来なかったのだった。