白と黒ゲーム
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私達は指導者である美智の指示により、セーフティータイム以外はここに居ることが絶対事項と告げられた。
女子は部屋の真ん中へ集まり、男子は部屋を囲むようにある程度の距離をもって待機していた。
もし、女子が黒として変な行動を取った際、周りの男子が弾圧。男子が黒だとしても一人一人の距離が離れているから、すぐに手を出せないようされていた。
そして部屋の両隣の扉付近には誰もいない。現時点で最も黒に近い人物、央土が武器庫から武器を持ち出してここへ来るかもしれない。
そんな時にすぐ被害に合うのを避ける為だった。
トイレは絶対に我慢、最悪部屋の隅でしてくれと美智が念押しに伝えていた。それもそのはず、今日さえ乗り切れば確実に黒を処理出来て自分達の命が確保されるのだから不安要素を作りたくなかったのだ。
だが、そんな事を初めて聞かされトイレも済ましてなくモジモジ落ち着かない人もチラホラ見受けられた。
私はそんな中、目を閉じながら必死に頭を回転させていた。央土が死体となって見つかった時に、処刑会談で指名率が高いのは圧倒的に純。今回に関しては完全に無罪な上、想いすら伝えていない状態で死なせたく無かった。