白と黒ゲーム
真実を知らない人にとっては純は最黒、そんなのは必然。だが、私は大好きだったクラスメイト達を少しだけ嫌いになってしまった。
それからは殆ど沈黙だった。コソコソと女子も男子も自分の配置をなるべく変えない程度に話すくらいしか音は無かった。
私は泣き止んだ後も必死に頭を働かせていた。何とかして純が生きる道を探った。
玲美は私から距離を離れて一人体育座りで蹲っていた。
いつもの私なら"後で謝ろう"という思考になっていたが、今では"私も悪いけど玲美も悪い、反省して"という冷たさに変わっていた。
施設の影響と言い訳をしたくなるが、これは人間の本性、自分自身の本当の姿なのかもしれないと私は思った。
"キーンコーンカーンコーン!!
セーフティータイムになりました。これから三時間、殺害行動は禁止となります。"
チャイムと山田ではない女の人のアナウスが施設内に響く。緊迫した状況が終わり、殆どのクラスメイトが安堵の吐息を吐き漏らす。だが、私を含めた数人は未だ緊迫状態にあり、ここからが本番のような感じだった。
真がチラッと美智をみるのが目に映る。それに応えて美智はゴクリと唾を飲み込み、サッと立ち上がる。
「み、皆!央土君を探しに行きましょう!今なら攻撃される危険性は無いです!皆で行きましょう!」