白と黒ゲーム
勝治はいつものように接した。それに対して純は目をうるっとさせて片手でそれを隠した。
「....うるせぇよ馬鹿が。そんなん俺だって」
「足掻けよ。最後の最後まで足掻きまくれ。生き残ればどんな恥かいたっていいんだよ。俺はお前が黒なのかどうかは知らねぇ。だけど、これだけは分かる。お前は央土何かを殺してないし、山田と繋がってるわけないってよ!だから、俺はお前の味方だ。安心しろや!」
勝治は笑いながら目を隠している純の片手を大きく揺さぶる。最初は抵抗していたものの、徐々に手が解かれると純の顔に笑顔が取り戻されていた。
少しばかり目元が濡れていながらも、純は精一杯に笑っていた。
「...お前が味方ぁ〜?心配しかないぞ。これっぽっちも頼りにならねぇな〜。」
「あ?んなわけねぇだろ?俺がいれば百人力ってやつだ。なぁ杏?」
勝治は私に笑顔を向けた。その笑顔に私の死んでいた心が動かされた。
勝治は強いな....こんな状況でも諦めないで皆に元気を与えてくれる。そうだよね、私が落ち込んでもしょうがない。やれることをやる。
私はクスッと笑った。いつもの日常のような笑顔を。
「それはどうかな〜?勝治って肝心な所で失敗するからな〜。」
「そうだろ?ほら、杏もそう思ってんぞ。学園祭の時だって最後のシメでお前が」