白と黒ゲーム
「うん....分かった。二人を信じるよ。で、純を助ける方法だけど、今のところ弁解は難しい。二階の個別部屋からここの大部屋まではかかっても二・三分程度。純と杏はその倍以上はかかってるからね。」
「そ、それは純の手当と湿布とか包帯探すのが手間かかっちゃって」
「分かってる。安心して、今更二人を疑うなんて言わない。まぁ、その時間で人一人を殺して隠すのはいけなくもない時間。そこを絶対に突かれる。だから、純の弁解は後回しにした方がいい。」
「あ、後回し?じゃあどうすりゃあいいんだよ。まさか、暴力でやんのか?」
純が慌てながらそんなことを言うと、玲美は余裕な表情でクスリと笑った。
「そんな訳ないでしょ?そんなのしたら余計指定されちゃうって。そうじゃない、弁解するよりもっと単純で簡単な方法があるから。」
玲美は私達四人だけに聞こえるように声のトーンを落として話してくれた。私達はその小さい声を一語一句聞き漏らさないように意識を向けた。
「弁解が無理なら、黒を捕まえちゃえばいいの。それなら変な頭を抱えなくていい。」
「何言ってんだ玲美。そんなん出来たら苦労しないだろ。まさか、出来んのか?」
勝治の質問に玲美はドヤ顔で頷いた。