白と黒ゲーム
「あ?何だ?ちょっと行ってみようぜ。」
三人は純と勝治が気になり、食堂へと走っていった。私は目を細めながら食堂の方を棒立ちで見つめてた。
喧嘩の始まりからとして....本当に馬鹿だな...しょうもない喧嘩の種。男ってみんなあんなのばっかなのかな〜
私はそんな事を心の中で呟きながら急いで武器庫の方へと走っていく。なるべく足音は立てず、だが迅速に移動した。
武器庫は正に倉庫のような扉をしていて、他の部屋とは違う歪なオーラを出していた。
「お〜い。杏〜。こっちこっち〜。」
小さい声が耳に付き、私はその方へ目を向けると玲美が武器庫の右隣にある部屋のドアから頭を出し手招きしていた。
私は周りを気にしながら急いで玲美の方へ近寄り、部屋へと入った。
玲美はドアをゆっくり閉めて少しだけ開けている状態にした。部屋の名前は見ていなかったが、ここは遊び場のような場所だった。ビリヤードやダーツ、ボードゲームもチラホラ見えていた。
「これで音は聞こえやすくなる。ここまでで何か異常あった?黒っぽい人いた?」
「ううん、怪しい人はいなかった。それよりか、やっぱり皆純を黒と思ってるんだね。当たり前だけどさ、飛立君にそう言われてちょっと....」