白と黒ゲーム


「うわ!そういうこと言うか〜。傷付くな〜。まぁ、泣き虫杏だったら仕方がないかな?」


「もう!うるさい馬鹿純!私は泣き虫なんかじゃない!」


私がそう言っても純はヘラヘラしながら受け流す。純の行動に私は救われたが、ヘラヘラされるとどうにか一泡吹かそうという考えにシフトしてしまう。

そんな中、視界端でニヤニヤしている勝治と玲美の姿が映った。


「?な、何?」


「いや...何って....お前ら凄い仲がいいよな〜って。まるでカップルみたいだな〜って。」


「バッ!何変な事言ってんだよ!杏が困るだろうが!な、なぁ!?」


純は顔を真っ赤にしながら私にそう言う。それに対して私はジーッとジト目で見つめると、何故か純は首を傾げる。


「な、なんだよ....俺変な事言ったか?」


「いや...もうなんでもありませ〜ん。あんたがそんなのは前々から知ってるし〜。」


「え、えぇ〜?マジなんなんだよ....」


純は困った顔を浮かべながら、後頭部をかじっていた。そんな純を見て私は思わずクスッと笑ってしまう。


ホント鈍感なんだから...純粋なのか天然なのか分からないけど....うん、前々から知ってるよ。そしてその時からそんなアンタに...私は惚れたんだ....
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