白と黒ゲーム
"予告、予告、セーフティータイム十分前となりました。"
そのアナウンスと同時に私は大部屋へ入った。息を切らしながら周りを見ると、生徒全員が既に大部屋にいた。
私は息を整えながら三人が集まっている所へ向かった。
「お疲れ杏、大丈夫?」
「う、うん...あぁ〜危なかった〜...」
「本当にギリセーフだったね。さぁ、皆何か収穫はあった?因みに私は...特になかったけと...」
玲美がそう言うと、勝治と純は首を横に振った。だが、私が申し訳なさそうに手を上げると、三人の顔が一気に明るくなった。
「お!マジで杏!?誰か居たのか!?」
純はここぞとばかりにグイグイ来て、私は恥ずかしさのあまり、手で顔を隠しながら後退りした。
「ちょ、そんながっつかないでよ!馬鹿純!」
「あっ....わ、悪ぃ...いや、本当に....」
鈍感な純でも流石に気がついたのか、顔を少し赤らめながらも元の位置まで戻った。
私は心臓の鼓動を抑えながら、私が確認した事を三人に伝えた。
「なるほどね....そこから...」
「どうかな玲美?あんまり役立つ情報じゃないだろうけど....」