白と黒ゲーム
すると、前の方から一人の男性が顔を出す。
樹先生、生徒からの信頼も厚い体育教師で、このクラスの担任もしていた。
「うるさいぞ立飛〜。楽しみなのは分かるが、あんまりうるさいとお前だけ残すからなぁ〜。
後お前ら窓閉めてしばらく静かにしとけよ〜。クーラーの意味が無いし、先生も少し寝たいんだ。」
立飛を初めとしたクラスメイト達はニヤニヤしながら窓を閉め、先生の指示通りに静かにした。だが、静かな状況のせいかそれを面白がって微かに話し声が聞こえた。
私は栞の日程をニヤニヤしてみていた。不安もあるがそれ以上に成功した時の幸せを考えられずにはいられない。
もしかしたら純と付き合えるかもしれないんだ....嬉しいなぁ...付き合ったら遊園地とか映画館とか行きたいなぁ〜....
私はニヤニヤしながらも玲美の方へ目線を預けると、流石に疲れたのか玲美は目を瞑って小さく鼻音を出していた。
「なんだ...寝ちゃったのか....でも....何か私も...」
先程までハッキリとしていた視界が徐々にボヤけていく。脳の奥からとろけるような感覚に落ちていき、瞼が閉じていく。
あれ?....さっきまで寝てたのに...もう眠くなっちゃった....起きていたかったけど....でも....起きたらきっと空港に....そして沖縄で..................