白と黒ゲーム
桐は武藤とよくつるんでいる人物。お互い趣味があっているのか、とても仲良しで修学旅行のチーム作りもいち早く二人で組んでいたのを記憶していた。
「そ、そっか.....じゃあ...」
私が呟くと、全員の目線が真へと向けられる。ゲーム開始時から目立って行動していた人物。純が崖っぷちに立たされている大きな原因の一人。
正直、私は真が黒なのではないかと疑っていた。私怨も勿論あるが、純が頬に痣を作って集合に遅れたという些細な事を大きく膨らませ、純を処刑台へ登らせようとする行為が怪しいと感じていた。
白に最も貢献しているように見えるかもしれないが、逆に自分の生け贄をいい感じで言いくるめて一人づつ指定させている。
こうすることで、自分が白の中心人物となれるし指定される危険性は消えてくる。
真の口から出てくるアリバイ、それが一人だった場合、黒の可能性は上がる。証人が誰もいないのでそれは当たり前。
だが証人がいたら....
真は真顔を崩し、不敵な笑みを浮かべた。
「...委員長、僕と一緒に食堂で二人の喧嘩を見てたよね?」
「あ、はい。そうです。私と真君は自由行動に移ってから話をしつつ一緒に行動してましたから。」