欠けてるあなたが大好きです。
「お疲れ、美冬ちゃん。」
「お疲れ様です。」
「大した腕前だね〜。
4つの料理並行して作るって俺には無理だわ〜。」
「でもオムライスとパスタの2つですよ?」
「それでも無理無理。
美冬ちゃんがすごいだけだから。」
きっとお世辞だろうなぁと思いつつ、
ありがとうございますと返しておく。
ショウキさんがいない日は
つづるさん1人で料理全部してるはずだし、
できないはずはないよね。
この後も問題なく仕事をこなし、
あっという間に閉店の時間になった。
「お疲れ様っす。」
「お疲れ様です。」
「2人ともおつ〜。
とりあえず美冬ちゃんは
咲雪ちゃんに戻っておいで。」
そう言われてわたし1人スタッフルームに行く。
きっと着替えに気を遣ってくれたんだろうなぁ。
しゅばばっと着替えてお店に戻ると、
中で2人は後片付けをしていた。
「わたしもやります!」
「んー?じゃあフウくん着替えておいで。」
「ほーい。」
フウくんからテーブル拭き用のクロスをもらい、
丁寧にテーブルを拭いていく。
5分後、フウくんが諒くんになって戻ってきた。
「んじゃ2人お疲れ〜。
フウくんは咲雪ちゃん送ってあげてね〜。」
「わかってるっす。」