欠けてるあなたが大好きです。
諒くんと共にテーブルに向かったが、
諒くんは彩陽さん達が座っている
大きなテーブルではなく、
近くの小さめのテーブルにつく。
「みんなと食べないの?」
「あっち座ると質問攻めに合うぞ。
それでいいならあっち行くけど?」
「質問攻め…。」
確かに彩陽さんとか彩陽さんとか
彩陽さんとかが質問を山のように飛ばしてきそう。
正直聞かれても答えに詰まるだけだろうな…。
いつから好きだったの?って聞かれても
わかんないが答えだし、
どこが好き?って聞かれても
一言では言い表せない。
おとなしく諒くんの向かいに座って、手を合わせる。
「いただきます。」
わたしが食べ始めるのを見て、
諒くんも麻婆豆腐を口にする。
「ちょっとちょっと〜!
めっちゃいい雰囲気じゃ〜ん!」
彩陽さんの叫び声が聞こえるけど、
わたしと諒くんはスルー。
一口ずつ分だけ盛られた料理を味わっていく。
どれもおいしすぎて、
もしランキングつけてって言われても
絶対優劣をつけられない。
「おかわり行ってくる。なんかいる?」
「ううん、大丈夫。」
食べるの早いなぁ。
わたしの何倍もの量をわたしより早く食べるなんて。