欠けてるあなたが大好きです。
「もしかしてフウくんとデートでもすんの?」
「…はい。」
「そっかそっか〜!いいねぇ♪」
にこにこと上機嫌なつづるさん。
わたしはなんか居心地が悪くなって、
気を紛らわせるためロッカーから
制服を取り出す。
それを見たつづるさんは壁に目を向け、
背中を向けてくれる。
急いで制服に着替えて、ささっと髪を整える。
どうせならアレンジヘアーにすればよかったかなぁ?
でもあんまり慣れないことすると
緊張しそうだし、やめといて正解かも。
「咲雪ちゃん。
これは俺の好奇心からくるものだから
断ってくれてもいいんだけど、
定例会であいつらにする質問、
してみてもいい?」
「はい、大丈夫です。」
むしろみんなに何聞いてるのか
気になってたんだよね。
質問タイムになるとわたしだけ
のけ者にされるか帰らされるんだ。
研究のための質問だから
サイコパスでないわたしは不必要だとしても、
ちょっぴり不満だった。