欠けてるあなたが大好きです。

「美冬ちゃん、ココア1つお願いー。」


「わかりましたー。」



わたしが作り終えたのを見計らってたのか

つづるさんから注文が入る。




フウくんがお客さんと笑ってる声。


つづるさんのいつもより真面目なトーンの声。


わたしがココアを作ってる音。



たくさんの情報が耳から入る。





「できました。」



「てんくすー。

 あ、美冬ちゃんついでに紹介するね〜。」


「え?」


「こいつ真木玲旺(まきれいおう)って言って、

 中3のサイコパス。

 あだ名はレオと完璧人間の2つあるよ〜。」


「完璧人間…?」 



「からかわないでください。」




「俺の集めたサイコパスコレクションの中で

 1番サイコパスなのがこいつなんだよ。」


「は、はぁ。」


サイコパスコレクションってなんか言い方が…。



それに1番サイコパスってどういうことだろ。


感情がなくて無慈悲な感じかな?


それとも彩陽さんみたいに

サイコパスのもつ能力を活用してるとか?


というか、かっこいいというより

美しいという言葉が似合うこの人も

サイコパスなのか…。




サイコパスには顔が整ってる遺伝子も

セットになってるのかもしれないな。







このあとも接客や料理でバイトをこなし、

13時になった。



ショウキさんが来たところで

わたしとフウくんはスタッフルームへ。



もともと最低2人でやってたらしいから、

午前中は多かったくらいなんだよね。




つづるさんは研究の方の仕事してたみたいだし、

カフェの仕事やってなかったけどさ。



< 275 / 357 >

この作品をシェア

pagetop