欠けてるあなたが大好きです。
普段よりはるかに早く学校に着く。
実行委員長として、料理班の班長として
準備しなければいけないことがたくさんある。
他の実行委員メンバーも
わたしが来た少し後にやってくる。
水谷くんは衣装を確認して、
朔くんは飾り付けされた教室を見て
微調整を行っている。
「おはよ。」
「諒くん!おはよう!」
諒くんは接客班の担当だから
早く来ても特にやることはない。
でも早く来てくれて嬉しくなる。
「左手、大丈夫なの?」
「あぁ。
だから大したことないって言ったろ?
もう全然平気。」
「よかった。」
「料理班の準備はどう?」
「配置とか今やれることは大体終わったよ。
あとはみんなに軽く説明というか
確認したら終わり!」
「じゃあカリスマ美容師アスカ様に
その身をゆだねようかー!」
「わっ!
…って琉奈ちゃん!」
急に現れてびっくりしちゃった。
鞄を持ってるからちょうど来たところみたい。
「てことでさゆ借りるねん♪
てか返してもらうねん♪」
「え。」