欠けてるあなたが大好きです。
「なんか訳もわからずイラッとか
もやってするよーになったんだよ。」
「イラッ?もやっ?」
「正確には訳はわかるんだけどな。」
「えっと…?」
詳しい説明を求めて諒くんの目をじっと見る。
きっと感情が芽生えたからって
サイコパスの特徴が消える、
なんてことはないだろうし。
もしそうだったらカヅキさんとか
ミユさんとかが存在しないもんね。
「咲雪が他学年の奴らとかと写真撮ってて、
なんかイラッともやっとしたんだよ。
…まさかオレが
こんな抽象的な言葉じゃねーと
言葉にできない状態になるなんてな。」
苦笑気味の諒くん。
「それって、嫉妬?」
「かもな。」
いやいやいや、
最初の感情が嫉妬っていいの!?
まだ怒りとかのがマシじゃない!?
苦笑して済む問題!?
まぁ感情がなかった時代よりはマシなのかな…?