欠けてるあなたが大好きです。

「いただきます。」


カヅキさんに言われたとおり

ミートソースとカルボナーラを1:2になるよう

フォークにからめて食べる。





!!!


すごい!おいしい!!




ミートソースの酸味をカルボナーラが

マイルドに包み込み、優しい味にしている。


それなのにミートソースの肉肉しい重たさは

しっかりと残っている。




優しい味でも満足できるようになっている。






これはハマっちゃう!



家で作ってみようと決心し、

味をしっかり舌に覚え込ませる。







「ごちそうさまでした…!」



おいしすぎてどんどん手が進み、

あっという間に食べ終わった。





会計をするためカウンター席のはじに行く。


「いつもありがとうございます。」



爽やかな笑みを浮かべる

ショウキさんが対応してくれるようだ。





「どの料理もおいしすぎます!」




「咲雪さんもとても料理上手じゃないですか。

 カップケーキ、とてもおいしかったですよ。」


「カップケーキ?」


なんの話だろうと、首を傾げる。




「先日フウにわけてもらったんです。

 なんでも遠足の班が同じだったようで。」




「あっ!」



そういえば遠足の日に作ったカップケーキ、

諒くんだけ残してたんだった。



てっきり帰りのバスで食べたんだと思ってた。





「フウがいいもん持ってきた!

 って言い出したときは何かと思いましたけど…。」


くすくす笑うショウキさん。





会計を済ませ、スタンプを押してもらう。




「お口に合ったようでよかったです。」



「つづるも褒めてましたよ。

 僕よりうまいんじゃないかって。」




「いやいやそんなことはないですよ。」







「ではまたお待ちしております。」



「はい!また来ます!」


カランコロンッ。


Lead Sから出て、駅に向かって歩き始めた。









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