君の隣で、色を見たいんだ
「描けた!」

ロヴィーノがみどりに絵を見せる。夕日を見つめるみどりの絵。その目は、とても優しげでみどりは本当に自分なのかと思う。

「みどりはぼんやりと景色を見ているだけと思っているかもしれないけど、とても優しい目をしているよ。だから、何枚でも描きたくなるんだ」

ロヴィーノがそっとみどりの涙を指で拭う。その指の温かさに、みどりはそっと微笑む。時が止まったかのように、周りは静かだ。

「Voglio conoscerti di piu'.(もっと君を知りたいんだ)Voglio proteggere tatti voi(君の全てを守りたい)」

ロヴィーノの言葉だけが、みどりの耳に届く。色が煌めく。

震える声で、みどりも言う。

「Ti amo(愛している)」

二人は、手をそっと重ねた。



両想いになった帰り道、みどりとロヴィーノは顔を赤くしながら帰っていた。夕焼けは沈み、少し薄暗くなっている。

「記念に夕食、ご馳走するよ。エビとトマトのクリームパスタなんてどうかな?」

ロヴィーノがギュッとみどりの手を取りながら言う。恋人、という言葉が浮かび、みどりの胸は高鳴った。
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