同じ人を好きになるなんて
「––ちゃん。まゆり姉ちゃん」」

不意にりっくんに声をかけられ我に返る。

「ごめん。どうしたの?りっくん」

「もう!ちゃんと聞いててよ〜」

口をとがらせ私をみあげ横を向く。でも嬉しそうに目を細めながら話を続けた。

「だから〜お弁当には唐揚げとタコさんウインナーは絶対に入れてね!まゆりお姉ちゃんが大変だったら僕も手伝うよ」

「本当?じゃありっくんも早起きできるかな?」

「できる!できる〜」

りっくんの嬉しそうな笑顔に私も笑顔になっていた。

「理人よかったな」

「うん!」

でも本音を言えば私の心は晴れてはいなかった。

私は一体いつまでここにいるのだろう。
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