同じ人を好きになるなんて
満月の悪戯?
それは突然だった。
いつものように出勤すると会社の入り口に張り紙が貼ってあり、それを取り囲むように社員がざわついている。
「ねえ〜なんで中に入らないの?」
後輩に尋ねると、慌てた様子で「あれを見てください」と言って私の腕を掴み、入口の前で止まった。
そしてその張り紙を見て顔面蒼白になる。
「な、なにこれ……嘘でしょ?」
張り紙には、会社が倒産したと言うことが書かれていた。
しかもガラス扉から中を覗くと昨日まであった机や備品が全てなくなっており、もぬけの殻という状態だった。
愕然として何度も張り紙の文面を読むが、決して納得できるものではなかった。
私、須藤まゆりは都内に5店舗の焼肉店と3店舗のラーメン店を運営しているGMCという会社に勤める28歳。
主に各店舗のサポートマネージャーをしていた。
私が入社した頃は景気も良く、焼肉店がちょうど2店舗目から3、4と立て続けに新店舗をオープンさせ勢いがあった。
いつものように出勤すると会社の入り口に張り紙が貼ってあり、それを取り囲むように社員がざわついている。
「ねえ〜なんで中に入らないの?」
後輩に尋ねると、慌てた様子で「あれを見てください」と言って私の腕を掴み、入口の前で止まった。
そしてその張り紙を見て顔面蒼白になる。
「な、なにこれ……嘘でしょ?」
張り紙には、会社が倒産したと言うことが書かれていた。
しかもガラス扉から中を覗くと昨日まであった机や備品が全てなくなっており、もぬけの殻という状態だった。
愕然として何度も張り紙の文面を読むが、決して納得できるものではなかった。
私、須藤まゆりは都内に5店舗の焼肉店と3店舗のラーメン店を運営しているGMCという会社に勤める28歳。
主に各店舗のサポートマネージャーをしていた。
私が入社した頃は景気も良く、焼肉店がちょうど2店舗目から3、4と立て続けに新店舗をオープンさせ勢いがあった。