同じ人を好きになるなんて
「理人くんは幼稚園とか保育園とかはどうしてるの?」

仕事をしながら男手ひとつで子供を育てるのはきっと大変なんだと思うが、私も子育てなんてしたことがないから想像がつかない。

「保育園に行ってるんだけど、延長保育でいつもお迎えは最後。ご飯は料理キットみたいなのがあるだろ?野菜も肉も切ってあってそれを焼くとか煮るだけって……あれを利用している。休みの日はなるべく家で仕事をするようにしているけどなかなか構ってあげられないんだ」

陸斗も大変だろうけど、甘えたい時に甘えられないは理人くんはきっと寂しい思いをしているんじゃないかとおもうと、断る気持ちにストップがかかってしまった。

「実は少し前に一度家政婦さんに来てもらったんだけど、どうもあわなくてね……だけど理人とのやりとりを見てまゆりだったら大丈夫だと思ったんだ」

どさくさ紛れに名前を呼ばれ、不覚にもドキッとしてしまった。

いやいや、持ち上げられてもできることとできないことがある。

私は、お子様ランチを食べている理人くんに視線を移した。

すると思いっきり目が合い、とびきりの笑顔を私向けた。

て、天使?!
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