同じ人を好きになるなんて
それから暫くは陸斗の奥さんというだけで知らない人から声をかけられる日々が続いた。
ひどい時は陸斗の近況を聞いてくるお母様たちもいる。
だが一つわかったことがある。
それはりっくんを園まで送った帰りのことだった。
3日も続けば慣れてきたというかどうでもよくなっていた。
同じような質問ばかりで、答えも2パターンぐらいを交互に使っていた。
だが、この日はいつもと違っていた。
「あの……理人くんのお母さんですよね?」
「はい」
これから仕事なのだろうか黒のスーツを着た身なりの綺麗なお母さんだった。
だが、私が返事をするとガクッとあからさまに肩を下ろした。
「ごめんなさいね。でもショックで……」
こんなことを言われたらなんと答えたらいいの?
結婚してないけどごめんなさいと言わなきゃいけないような雰囲気だったのかな?
改めて謝られた。
「すみません。あの……理人くんのお父さんってすごくかっこいいので観賞用というか私の中ではアイドル的な感覚だったんです。
だから決して声はかけないんです。ただが遠くから見て癒されていたんです。でも再婚されて」
……わかった。
私がりっくんの送り迎えをしたことで陸斗に会えないのが寂しいってことなのかもしれない。
ひどい時は陸斗の近況を聞いてくるお母様たちもいる。
だが一つわかったことがある。
それはりっくんを園まで送った帰りのことだった。
3日も続けば慣れてきたというかどうでもよくなっていた。
同じような質問ばかりで、答えも2パターンぐらいを交互に使っていた。
だが、この日はいつもと違っていた。
「あの……理人くんのお母さんですよね?」
「はい」
これから仕事なのだろうか黒のスーツを着た身なりの綺麗なお母さんだった。
だが、私が返事をするとガクッとあからさまに肩を下ろした。
「ごめんなさいね。でもショックで……」
こんなことを言われたらなんと答えたらいいの?
結婚してないけどごめんなさいと言わなきゃいけないような雰囲気だったのかな?
改めて謝られた。
「すみません。あの……理人くんのお父さんってすごくかっこいいので観賞用というか私の中ではアイドル的な感覚だったんです。
だから決して声はかけないんです。ただが遠くから見て癒されていたんです。でも再婚されて」
……わかった。
私がりっくんの送り迎えをしたことで陸斗に会えないのが寂しいってことなのかもしれない。