同じ人を好きになるなんて
「どうして私が行かなかったら陸斗も行かないの?」
「昨年の遠足は理人と二人だったんだけど、あいつまだあんなに小さいのに自分の本心を口に出すタイプじゃないんだ。だけど母親と楽しそうにしている友達を遠くから羨ましそうに見ていた姿がさ……こればかりはどうすることもできなくて。だから今回の遠足は理人にとってもすごく重要だしまゆりと行けることをすごく楽しみにしていることだと思うんだ。だから頼む。一緒に参加してくれ」
確かにみんなで参加したらりっくんはすごく喜ぶだろう。
だけど問題はりっくんではない。
私が陸斗を旦那さんとして接することができるかどうかだ。
「理人の喜ぶ顔が目に浮かぶよ」
呟くように言いつつも私はその言葉を素直に受け止めることができず、逆に陸斗が私に圧をかけているとしか思えなかった。
だけどもし断ったりでもしたらりっくんはきっとショックを受けるだろう。
でも「自信ないよ」と本音を口にした。
頭では理解できても気持ちが追いつかないのだ。
「なんで?まゆりはよくやってくれてるよ」
陸斗がフォローするように言うが私は首を横に振って否定した。
「そうじゃなくて……私たちが夫婦じゃないってことがバレたらってことを心配してるの」
「昨年の遠足は理人と二人だったんだけど、あいつまだあんなに小さいのに自分の本心を口に出すタイプじゃないんだ。だけど母親と楽しそうにしている友達を遠くから羨ましそうに見ていた姿がさ……こればかりはどうすることもできなくて。だから今回の遠足は理人にとってもすごく重要だしまゆりと行けることをすごく楽しみにしていることだと思うんだ。だから頼む。一緒に参加してくれ」
確かにみんなで参加したらりっくんはすごく喜ぶだろう。
だけど問題はりっくんではない。
私が陸斗を旦那さんとして接することができるかどうかだ。
「理人の喜ぶ顔が目に浮かぶよ」
呟くように言いつつも私はその言葉を素直に受け止めることができず、逆に陸斗が私に圧をかけているとしか思えなかった。
だけどもし断ったりでもしたらりっくんはきっとショックを受けるだろう。
でも「自信ないよ」と本音を口にした。
頭では理解できても気持ちが追いつかないのだ。
「なんで?まゆりはよくやってくれてるよ」
陸斗がフォローするように言うが私は首を横に振って否定した。
「そうじゃなくて……私たちが夫婦じゃないってことがバレたらってことを心配してるの」