俺の、となりにいろ。
イケメン課長の恩返し
床に手をつき、少しずつ頭が下がっていく。
──宇田支店長、今まですみませんでした。
そう言って、私は敗者となってこの会社を出ていけば、何もかも楽になるのか。
桃香さん、もう疲れちゃったよ……。
彼女の顔が、真っ暗な中から浮かんでこようとした時。
「……!」
左腕が力強くグッと掴まれ、思いっきり上へ引っ張り上げられた。