俺の、となりにいろ。
もう、穴があったら入りたい。
羞恥心いっぱいの私は、未だにクスクスと笑いを耐えながら座っている桐谷秀人の前で、おにぎりをモソモソと食べている。
あの派手な空腹音に、彼は壁とご対面して片手を壁に置き、もう片手で口を塞ぎガタガタと両肩を上下に揺らして必死に笑いを抑えていた。
その間、約三分。
それからやっと落ち着いてきたらしき彼は、あたふたとする私を見て更に「プッ」と吹き出す。切れ長の両目に涙を浮かべて「昼飯は、あるの?」と、聞いてきた。
そして、備品室で「俺が代わりに対応するから、早く食え」と、私の食べ終わるのを待っててくれることになった。