俺の、となりにいろ。
この日、出社して備品室に到着したと同時に、内線電話が鳴った。
「おはようございます。備品室です」
呼び出しに答えると、設計部からだった。
製図用紙を至急届けて欲しい、という内容だった。
私は寝不足の体を引きずって、棚から製図用紙を取り出した。
──設計部が朝から依頼してくるなんて、珍しいな。
そう思いながら、製図用紙を入れたダンボールを手押しのカートに乗せて、エレベーターホールで扉の上の数字を見つめた。
8時55分。
箱の駆け込み出勤する社員でいっぱいであろう、そんなエレベーターを二回見送った。
もう十分、人目に晒された長い日々。
そのせいで、私の人格はすっかり変わってしまった。
「おはようございます。備品室です」
呼び出しに答えると、設計部からだった。
製図用紙を至急届けて欲しい、という内容だった。
私は寝不足の体を引きずって、棚から製図用紙を取り出した。
──設計部が朝から依頼してくるなんて、珍しいな。
そう思いながら、製図用紙を入れたダンボールを手押しのカートに乗せて、エレベーターホールで扉の上の数字を見つめた。
8時55分。
箱の駆け込み出勤する社員でいっぱいであろう、そんなエレベーターを二回見送った。
もう十分、人目に晒された長い日々。
そのせいで、私の人格はすっかり変わってしまった。