クールな騎士団長はママと赤ちゃんを一途に溺愛する
(私が滞在していたら、ディエス家の方々が迷惑なんじゃないかしら)

気まずい状況に陥ると予想出来る。リカルドの頼みなら何でも叶えたいと思ったが、この件は……。

「俺は当分の間、騎士団の任務で不在がちになる。身ごもっているリアナをひとり残しておくのは心配だ。ディエス家には優秀な専属医師がいるし、騎士団本部にも近く何か有った場合直ぐに駆けつけることが出来る」

断りの言葉を探していると、夫の言葉が耳に届き、はっとした。

(リカルド様は私の身体を心配してくれてるのだわ)

これまでもリアナに対して過保護な面は見られたが、妊娠したことで度合が増したのだろう。

夫の心遣いに心がじんわりと温かくなった。

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