クールな騎士団長はママと赤ちゃんを一途に溺愛する
感動の再会のあと、皆が寝静まった深夜。
リアナは身体に違和感を覚え目を覚ました。
「リカルド様」
隣に眠る夫に声をかける。
「どうした?」
「もしかしたら産まれるかもしれません」
リアナの言葉にリカルドは一気に覚醒し、慌ただしく部屋を出て行った。
直後リアナは痛みに襲われる。
気が付けば寝室には医師や手伝いの者が集い、リアナを励ましてくれていた。
お産は健康が自慢のリアナにとっても辛く、何度もくじけそうになった。
その度にリカルドの手を握り、安心を得る。
彼はリアナに付き添い、まるで自分のことのように苦しむリアナを見て辛そうな顔をしていた。
時が明け朝日が昇る頃、領主館の寝室に元気な赤子の声が響いた。
「おめでとうございます。男の子です」
白い布にくるまれた小さな赤子は、元気にこの世に生まれて来た喜びを叫んでいる。
その頼りなくも強い姿を見て涙が溢れた。
「リアナ、ありがとう。元気な子を産んでくれて」
「リカルド様」
「本当に頑張ったな」
労わるように頬を撫でられ、それまでの辛さなど吹き飛ぶような気持ちになった。
「リカルド様……良かった。ふたりでこの子を迎えられて」
「ああ。俺たちふたりの子だ」
リカルドは愛しそうに赤子を見つめ、それからリアナに優しいキスをした。
トリアの領主館は、大きな幸せで包まれた。
「夫を愛しているので、家を出ます」完結
リアナは身体に違和感を覚え目を覚ました。
「リカルド様」
隣に眠る夫に声をかける。
「どうした?」
「もしかしたら産まれるかもしれません」
リアナの言葉にリカルドは一気に覚醒し、慌ただしく部屋を出て行った。
直後リアナは痛みに襲われる。
気が付けば寝室には医師や手伝いの者が集い、リアナを励ましてくれていた。
お産は健康が自慢のリアナにとっても辛く、何度もくじけそうになった。
その度にリカルドの手を握り、安心を得る。
彼はリアナに付き添い、まるで自分のことのように苦しむリアナを見て辛そうな顔をしていた。
時が明け朝日が昇る頃、領主館の寝室に元気な赤子の声が響いた。
「おめでとうございます。男の子です」
白い布にくるまれた小さな赤子は、元気にこの世に生まれて来た喜びを叫んでいる。
その頼りなくも強い姿を見て涙が溢れた。
「リアナ、ありがとう。元気な子を産んでくれて」
「リカルド様」
「本当に頑張ったな」
労わるように頬を撫でられ、それまでの辛さなど吹き飛ぶような気持ちになった。
「リカルド様……良かった。ふたりでこの子を迎えられて」
「ああ。俺たちふたりの子だ」
リカルドは愛しそうに赤子を見つめ、それからリアナに優しいキスをした。
トリアの領主館は、大きな幸せで包まれた。
「夫を愛しているので、家を出ます」完結