クールな騎士団長はママと赤ちゃんを一途に溺愛する
そんなある日、国王に呼び出された。場所は公的な謁見の間ではなく身内で会う時に使われる王族用の応接間。
そこには王太子を含む男性王族、王族を母に持つ貴族男性が数人集まっていた。
一体なんの集まりだろうと怪訝に感じていると、国王は思いがけない言葉を告げた。
『王太子を庇い亡くなったユベル・トレドに報い、娘リアナを王家で庇護する。そこで問うがこの中で彼女を妻に迎えようと考えているものはいるか?』
リカルドは迷わず手を上げた。
国王の口調は問いかけだったが、つまりは父の庇護を失ったリアナをこの中の誰かが娶れと言っているのだと理解したから。
『私がリアナ嬢を娶ります』
リカルドがそうだったように、国王と王太子は、爵位を失ったリアナを心配しているのだ。
特に王太子はユベルに庇われた本人だ。その気持ちは大きいのだろう。
その気持ちは分かるが、彼女を他の男に彼女を渡すつもりは毛頭なかった。
リカルドの勢いに押されたのか、他に名乗り出るものはなく、リアナの夫はリカルドに決定した。
形としては王命での結婚になったが、元々求婚するつもりだったのだから何の問題もない。
その時はそう考えた。それが間違いだったと気付くのは彼女と結婚したその日のことだった。
そこには王太子を含む男性王族、王族を母に持つ貴族男性が数人集まっていた。
一体なんの集まりだろうと怪訝に感じていると、国王は思いがけない言葉を告げた。
『王太子を庇い亡くなったユベル・トレドに報い、娘リアナを王家で庇護する。そこで問うがこの中で彼女を妻に迎えようと考えているものはいるか?』
リカルドは迷わず手を上げた。
国王の口調は問いかけだったが、つまりは父の庇護を失ったリアナをこの中の誰かが娶れと言っているのだと理解したから。
『私がリアナ嬢を娶ります』
リカルドがそうだったように、国王と王太子は、爵位を失ったリアナを心配しているのだ。
特に王太子はユベルに庇われた本人だ。その気持ちは大きいのだろう。
その気持ちは分かるが、彼女を他の男に彼女を渡すつもりは毛頭なかった。
リカルドの勢いに押されたのか、他に名乗り出るものはなく、リアナの夫はリカルドに決定した。
形としては王命での結婚になったが、元々求婚するつもりだったのだから何の問題もない。
その時はそう考えた。それが間違いだったと気付くのは彼女と結婚したその日のことだった。